夜がいちばん暗くなるころ
目を覚ますと部屋はよそよそしくて
壁はそっぽをむき
窓は目を逸らす
音楽はまだ続いていた
どこか遠くへ
もう遠くへ行ってしまったのに
もう聴こえなくたっていいのに
夜はどんなに暗くても消えてはくれず
ただ私を置き去りにする
私の吐息が私の鼓動がこぼれて散ってゆく
誰かが物音を立てるまで
誰かが身動きするまで
誰かが灯りをつけるまで
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