誰にでもあるのだろうけど
ぼくにもいつも通る曲がり角がある
その道を歩いていると
標識や植木が少しづつ大きく見えてきては
ぼくの視界をすり抜けていく
その単調さのなかにわずかな変化を見つけ
ついついうっかり夢中になっていると
その曲がり角は急に現れる
その曲がり角はたまたま下り坂の始まりで
僕はたいてい宙に放りだされたように
二歩三歩とよろめいてしまうのだ
それまで続いていた壁も消え
世界を横から眺められたような
そんな気分になれる
四歩目あたりからまた単調に歩くだけだが
その曲がり角を僕はいつも通っている
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