よそみのあなた

灰皿と珈琲をはさんだ向こうに

よそみのあなた

午後の窓から斜光線が煙を切りとる

靴底から外の気配

 

北極圏の海に放りだされた寂しさに

あなたはわたしを放りだす

息をつめて一気に泳いで

視線を追いかけるときもある

 

よそみのあなたをとりもどせるか

有り金すべてを積み上げてしまった博徒のごとき

私の息苦しさをあなたは知らない

 

知らないからほら

今みたいに突然に

またほほえみかけてくれるのだ

 

 

 

 

 

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