08日 3月 2005

鴉は見たのかもしれない

鴉には見えているのではないか

けしずみ色と漆黒との相克の渦が

生まれてからずっと名付けられたことのない殺意が

見えているのではないか

産み落とした者にすら気づかれず

畸形にして棲家もない

未熟児の殺意ども

雑踏に踏みつけられ

夕暮れの刻

突然黙りこむ鴉が見たものは

あれではないのか

腐ったはずの殺意ではないのか

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コメント: 2

#1
oretasakana (日曜日, 18 12月 2011 23:28)

(水曜日, 07 12月 2011 00:11)
鴉はとくに気になる鳥です。
よいしょこらしょと歩くさまがかわいらしいのはおいておくとして、あの黒い目でなにをみているのだろう。
そう思ってぞっとしたときのことを思い出します。
（20111218転記）
#2
oretasakana (日曜日, 18 12月 2011 23:29)

maru
(水曜日, 07 12月 2011 13:05)
2段目がいいと思います。

英語に「黒い羊」という言葉があったのを思い出します。
（20111218転記）