死に座る

寄生虫が卵から孵るように

僕の死はおなかに生まれた

石ころのようなそれは

筋肉に押されて動き神経に触る

 

寝返りをうつたび

ため息をつくたび

ごりりと聴こえるより先に

希望や芸術や休日が石になる

 

海とか夜とかピアノ曲までが

石になる日に死は完成する

吹きつける風まで石になる

 

死に座り死に眠り

死をはらい死を洗い死をかばい

死に損なうのだ

 

 

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    oretasakana (金曜日, 30 12月 2011 17:16)

    (日曜日, 18 12月 2011 23:54)
    生きていたら、すこしづつ親しい人を死によって失い始めた。
    いつしか、死を我がものとして所持していた。

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