生きる真似

重たい涙をまぶたに隠して

楽しくもない笑みを傷に貼りつけ

割れた爪先は今日も踏みつけられ

ずるりずるりと心をひきずって体は這う

 

産道を通り抜けたときすでに私は

こころを垂れ流していた

産声はやがて襲われる苦痛に備えていた

天然色の光景が始まっていた

 

人々は笑い食し眠る

私は真似をして

大口を開け歯を鳴らし突っ伏している

 

不格好の極みなのだが

生きているらしくみえるやり方を探して

こうして這いずっている

 

 

 

 

 

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