ノートは海に似て鏡面の如く滑らかだったり荒れ狂ったり
行を超えてむこうへ行ける約束もないが
身構えれば恥ずかしくなるほど優しいときもある
便箋は川に似て国境の鉄条網もくぐり抜け
あなたへとつながっているかもしれない
知らない国を流れていく川
海を渡るのも川へ流すのも
でも言葉そして言葉
命の灌木が燃える炎
言葉はやがて灰になり
灰は風に舞いあがり
泥水に混じって戻ってくるのだ
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