十四歳のこらえた涙は肋骨に浸みこんだ
三十六歳ににじんだ汗は乾かずに
指先をこめかみをしびれさせている
天体運動のごとき私の周期が一回転を終えた
そらは高速で去りつつあり
その分だけ私は元へは戻れない
体温は微かに低く冷たく
速度は等しくともいくつかの色を失い
私は二周目にむかう
軌道を狂わせる突風を望みながら
乾ききった眼球を抑えて
暗いそらをつっきってゆく
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