みがかれた木としっくいの柱を話し声がつたう
深夜のカフェは深夜の海に似ている
小さな火の明かりが風のように遠くへ届き
スチーマの湿気が忍び笑いを連れてくる
陸の気配におびえて深夜の海に潜った僕は
四人掛けのテーブルに一人で座る
三つの椅子がちょっとななめに
波のアクセントで話しかけてくる
雲をまとった月のようなキッチンに人影
遊ぶようにイルカたちは泳ぎ
僕の注文をききにきてくれる
呼吸のリズムで浮き沈む体
おぼれてもいい気持ちになる
この海の水は甘く温かい
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oretasakana (金曜日, 16 12月 2011 00:28)
カフェの名は伏せておく。イルカたちの名も。