足元に穴がある
覗き込んでも底は見えず腐った水の気配だけが立ちのぼっていた
私の不安とはそういうものだった
生きても死んでも貴族であっても乞食になっても悔やんでも誇らしくても
私の不安はじっと穴の奥底から見上げている
この穴の底から測れば人類の平和なんて遠すぎる
私は私の平和をまず手にしなければならない
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