金曜日の勤め人は朝から上の空
緊張の緩んだ隙間から勝手気ままな休日の匂い
はるかな手で真夏を先取りした七月の太陽は
巨大な都市をありんこ扱い
じりりと焼かれて煮えている
ときおり吹く風に木々はささやき
だんだん死んでゆくよ
虫より小さな生き物たちは
地中深くに隠れているよ
アスファルトの歩道では若者が肌を見せて歩いていた
ぱっと輝くすてきな笑顔は
向こうからやってくる友人と呼びあっていた
真夏の太陽は若者を愛しているらしい
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