眠らぬ者に捧げる詩

昼に演じた下手な芝居から抜けたあと

眠らぬ者と眠らぬ者とが夜更けにすれ違う

ここは舞台裏なのだから

書かれた科白も演出もない

 

雑踏の足裏を支えていた舗装

急ぐ群れをせきとめていた赤信号

用事のある者と済んだ者のくぐった扉

みんな眠っているから起こさぬように

 

眠らぬ者は静かに歩く

夜更けの静けさに

息を重ねて

 

ここに一人あそこに一人

曲がり角の先にも一人

みんな一人

 

 

 

 

 

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