畸形から盗むものなどなにもない

銅鑼の音の如き暑熱に震える

地面は固く一歩一歩を拒絶する

建物の切る垂線が突き刺さる

ガラスの反射がちかっと切り裂く

木を仰いで抱擁を求めても風は遥か頭上に

 

砂漠なら光る汗もここではタールの色になる

地下都市ではなにもかもが代用品だ

水も空気も最適調整済み

それが平気な畸形から

盗むものなどなにもない

 

 

 

 

 

 

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