昨日

思い返すといろんな昨日

ふわふわにふくらんだ昨日

古い石像のように壊れた昨日

光る小魚の群れのようにつかまらない昨日

 

今日はいつもひとつしかないのに

昨日は数えきれないほどにある

選びきれず決められないほどに

 

特定不能の昨日のどこかで

僕は川の流れをながめている

きっと今でもその僕は

同じ水しぶきを見つめているはず

 

明日になれば昨日がひとつ増えている

どこかの惑星の雲のように

昨日が薄らぎ広がってゆく

 

 

 

 

 

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