夜のローカル線は
空白らしい静かな駅で
待っていればやってくる
ふくらみきった買い物袋や
眠気や思い出された微笑みを運ぶ
からっぽの座席のひとつづきには
初夏の若いセミがじっとしている
あたりに光りをにじませて
しじまに音を響かせて
夜のローカル線よ走れ走れ
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