今は水さえ

流した涙に涸れはてて

今は水さえ口に重く

探った距離に擦り切れて

今は水さえ指先に痛い

 

冷たい湿度が触る

優しい湿度が誘う

窓を見やれば

流れる滴がまぶたを押さえる

 

眠ればよいのか

止まればよいのか

雨が答えだ

 

 

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    岐路 (木曜日, 22 3月 2012 20:45)

    素敵な返歌をありがとうございます*
    この詩、とっても好きです・・・。
    久しぶりに私も、あの「雨降り」という詩を書いた時の感覚に立ち返って、綴ってみました。
    気に入っていただけたら幸いで御座います。





    雨の中
    窓硝子で隔てられ
    今はそれすらも遠く
    抜け出せないまま

    不規則なこの滴の流れは
    いつ止むのか

    涙すらも涸れ果てた私の
    哀しみはいつ止むのか

    時を手放して
    空間が私を襲う

    窓に背を凭れさせ眼を瞑る
    答えを支えに
    ここに居る事を噛みしめる

  • #2

    oretasakana (木曜日, 22 3月 2012 22:25)

    この作品は、岐路さん(@kilo_16)の詩への返歌として書いたものである。

    (岐路さんによる元の詩はこちら)
    http://kilo16.tumblr.com/post/13713969141

    「今は水さえ」という岐路さんの言葉から生まれた作品なので、ぜひ併せて読んでほしい。

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