悲しいままに私は笑う
涙をえくぼで掬いとめ
みつけなおした幸せに
私は笑っていられよう
寂しいままに血は通う
凍てついた体を押すように
あなたの見えない手のひらの
置かれた背中に血は通う
でもこれだけは
あなたへの会いたさだけは
乾いた海のように
満たされないまま横たわる
それは突然
冬の晴れた日の午後にも現れる
頬をなでる穏やかな風の心地よく
空を仰いだ私の足許で
同じ風は枯れ葉を裏返す
枯れ葉の裏に隠れていたのが
私の会いたさだったのに
こうして突然めくられる
カードの偶然が私を揺らす
あなたに会いたい
最後の一枚にはきっと
あなたの絵
それまで私の風は
カードをめくり続けるだろう
それまで私は
笑っていよう
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