客のいないレストランに
コックがいて湯気が漂い消火器が置かれていた
それぞれの焦点はテーブルとチェアーを巡り終え
そのころにはぼんやりとしてきた役割から抜け出して
同じひとつの窓辺に集まる
窓に重なるうちとそとは
まるで淋しさの天秤
傾き返してカタンと鳴った
コックと湯気と消火器は顔見合わせて思うのだ
なんて淋しい音なんだ
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